区分①知事許可と大臣許可
2つの許可の違い
「建設業許可とは何か」を説明したところで、次は「知事許可と大臣許可」についてお話します。
建設業許可を受ける際には、都道府県知事または国土交通大臣へ申請します。
どのような場合は知事へ、どのような場合は大臣へ申請するのでしょうか。
①知事許可
建設業の営業所が1つの都道府県内のみに存在する場合は知事許可が必要となります。
同一の都道府県内に複数の事業所が存在する場合も含みます。
②大臣許可
建設業の営業所が2つ以上の都道府県に存在する場合は大臣許可が必要となります。
ポイントは営業所が1つの都道府県だけに存在するのか、複数の都道府県に存在するのかです。
営業所とは
建設業法施行令
(支店に準ずる営業所)
第一条 建設業法(以下「法」という。)第三条第一項の政令で定める支店に準ずる営業所は、常時建設工事の請負契約を締結する事務所とする。
建設業許可の「営業所」とは、請負契約の見積もり、入札、契約締結などを行う常設の事務所を指します。
したがって単なる登記上の事務所、連絡所、荷置き場などは「営業所」にあたりません。
請負契約を本社のみで行うような場合も支店と名のつく事務所があっても、「営業所」には該当しないということになります。
ここで説明した「営業所」が1つの都道府県のみに存在する場合は知事許可が、複数の都道府県に存在する場合は大臣許可がそれぞれ必要になります。
知事許可を受けた場合によくある間違い
例えば、神奈川県で知事許可を受けた建設業者が東京都で工事を行うことは可能なのでしょうか。
よく勘違いをされている方がいらっしゃいますが、答えは「YES」です。
知事許可か大臣許可かは、あくまでも請負契約を行う営業所の所在地に関する問題です。
したがって、建設業法上工事の施工場所の制限はありませんから、どこでも工事を行うことができます。
先程の例でいえば、神奈川県の営業所以外で請負契約を締結することは出来ないけれど、東京都でも北海道でも工事自体をすることは問題ないということですね。
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